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御罰(ごばつ)を蒙(かうむる)るべしよく〳〵此意をわきまへおごりの心をやめ其身
をつゝしみなば天のなすわざわいも猶のがるべき事になん○金銀
米穀を持(も)てるものはその身のはたらきにて身上(しんしやう)よくせしなれば
あながちに身代(しんだい)をふるひて人をすくひ候(さふら)へといふにはあらねど
きゝんの節(せつ)は憂患(うれい)をともにする事/古(いにし)へのおきてなれば己(おの)が家内(かない)
計(ばかり)生残(いきのこ)らんとのみ思はず成丈(なりたけ)は人に施(ほどこ)すべし善(ぜん)を積(つむ)の家(いへ)には余(よ)
慶(けい)ありといへば損(そん)とはならずして子孫(しそん)の栄(さかゑ)となるべし○自分の
身ばかりをはかりて人にほとこさゞるは遏糴(あつてき)とて唐(から)にてもきつい
法度(ほふど)なり背(そむ)く時はつみにおこなはるゝなり自分(しふん)富貴(ふうき)にてさし当り
こまる事なけれどもきゝんの程(ほど)何年(なんねん)つゞく事もはかりがたし
などゝ思ひて身をかばひしわくして施(ほどこ)さずかく人々心得たがふ
時は米穀金銀 一所(ひとゝころ)にあつまりて融通(ゆうづう)なし御世話(おんせわ)ありとも争(いかで)か
あまねくうゑをすくふべき町々(まち〳〵)国々(くに〴〵)の豪商(かねもち)どもかみより一々(いち〳〵)身上(しんしやう)
分限(ぶんけん)御根究(ごぎんみ)なき内(うち)自分(じぶん)々々( 〳〵 )はやくよくわきまへ有余(ゆうよ)あらば施
すべしきゝんのすくひにて身上をはたきたりといはれなば生前(せうぜん)
の面目(めんぼく)こゝろよき事ならずや又すくひをうくるものも受(うけ)ざるものも