翻刻
に七斗/是(これ)より連(れん)年不/作(さく)米踊る同十三辰年両に六斗/酒(しゆ)造五分一
に成る同十四年冬関東きゝん途に餓莩(うへじに)あり都下(えど)一人一合かゆ御/救(すくひ)
餓(うへ)人なし十五年春/相(あひ)止(や)む三十二年目享保十七子年/西国(さいこく)京都(きやうと)
近国(きんこく)大凶年/稲(いね)にうんか付/腐(くさ)る翌(よく)丑年正月米百二十目/去冬(きよふゆ)より和(わ)
暖(だん)にて梅(むめ)椿(つばき)大かた咲出(さきいづ)正月二日/雪(ゆき)三四寸/積(つも)り雪中に大/雷(らい)雪(ゆき)もひた
とふり地震もあり白昼(はくちう)に星(ほし)飛(とぶ)十四日/和暖(わだん)七ッ時ごろ江戸/原宿(はらじゆく)より
出火/伝通院(てんつうゐん)焼失(しやうしつ)家(いへ)なき所(ところ)にてやけ止(とま)り広(ひろ)さ二十町余/長(なか)さは二里(にり)
余(よ)といへり二十四年目/宝暦(ほうりやく)五亥五月中旬より寒気(かんき)行(おこな)はれて八月
の末まで雨ふりつゞきその間五七日雨やむといへども初冬(しよとう)の如(ごと)く
三伏(なつ)の暑もぬの子をかさねし水田(みづた)へ入りて芸(くさぎ)るもの手足(てあし)ひへ
こゞえ寒さにて稲はうゑたるまゝにて長(ちやう)ぜす穂(ほ)は出(いで)たれとも
みのらす奥羽きゝんとなる安永元辰年江戸大火同二/疫邪(えきじや)流行(りうかう)同
三/諸国(しよこく)大風同六酉年東国/洪水(かうすゐ)同七/洛(らく)中洪水天明元丑年関東洪水
おたすけ歌(うた)にすみからすみまでおたすけた忘(わす)れまいぞや子の
としだ二十九年目天明三卯の春/寒気(かんき)つよく五月まで余寒(よかん)さらす綿(わた)
入を用ゆ七月雨にまじり砂(すな)をふらす信濃国(しなのゝくに)浅間(あさま)山やけ出し夥(おひたゞし)き