翻刻
かわくに湯(ゆ)を呑(のめ)ば食(しよく)になる又/串海䑕(くしこ)を醤油(せうゆ)にて煮(に)食(しよく)す
れば廿四時もつなり又/椎茸(しいたけ)芋茎(いもがら)を生(き)ぜう油(ゆ)にていり付( つけ)
持(もつ)又/焼塩(やきしほ)をくゝみても飢をしのくといふ○右/試(こゝろ)みて用(もち)
ゆべし右の法(ほふ)は戦場(せんぢやう)を経(へ)し人の秘伝(ひでん)なり後人(のちのひと)又/伝(つた)へて
秘伝とす狭(せま)き心得(こゝろえ)といふべしたとひ敵国(てきこく)たりとも饑歳(きゝん)
に糶糴(うりよねかいよね)を求めなばおくり與(あた)ふべし勝敗(しやうはい)は徳(とく)にありて糧(かて)に
あらず○十死一生(じふしいつしやう)の妙訣(てんじゆ)食物(しよくもつ)もたえせん方なき時(とき)は津液(つばき)
を口中にためてはのみ〳〵する時は廿/余(よ)日を保(たも)つと古人(こじん)記(しる)しおけり
○火(ひ)を用(もち)ひす調食(めしをたく)事
○糒(ほしいひ)の粉(こ)と餅米をむし寒(かん)の内(うち)に水(みづ)にてつけ干(ほし)四五度さらして
よく干かためあらくひき袋(ふくろ)に入(いれ)持(もち)て食ふときはひたし用(もちゆる)也
○鍋(なべ)を用(もち)ひず調食事
○米をこもに包(つゝ)み水(みづ)につけて取出(とりいだ)し地(ち)に置(おき)土(つち)を少(すこ)し上(うへ)へかけ
其(その)下(した)を掘(ほ)り下よりたくなり又こもの上に土(つち)をかけ其上にて
火をたくもよし米半分食半分/程(ほど)に出来(てき)るなり一説(いつせつ)に穴(あな)
を掘(ほり)火をたきあつくなりたる所へぬれごもをおき米を入れ又