翻刻
ぬれごもをかけうすく土をかけ其上にて火をたくともいへり
○米たくはへやうの事
○籾(もみ)ともに置(おく)なり若(もし)米にて置(お)かばわらを俵中(たはらのうち)へ米と交(ま)ぜて
俵(たわら)にすれば米の性(しやう)損(そん)ぜさるものなりもみともに置き時々(とき〴〵)にす
りて用ゆ糠(ぬか)藁(わら)は馬(むま)の飼料(かひりやう)とするなり又しぶかみへ包みおくもよし
○塩(しほ)置(おき)やうの事
○床(とこ)の上(うへ)は悪(あし)しすなの上に置へし若(もし)塩(しほ)に尽(つき)たる時は下の砂(すな)を
水に入(いれ)てこし水をつかへは塩水になるなり
○同/味噌(みそ)の事
醤油(せうゆ)のかす糖大豆塩を合(あわ)せてよし又/兼(かね)て鰯(いわし)鰹(かつほ)まぐろあぢこの
しろ等(とう)をたゝき塩(しほ)等分(とうぶん)に合せ塩辛(しほから)にして置(おけ)ば上(じやう)味噌(みそ)になる
今/海辺(かいへん)山中(さんちゆう)の味噌は皆/此(かく)の如(こと)しといふ
○早汁(はやしる)調法( こしらへやう)の事
○芋(いも)のくきなどを味噌せうゆにてよくにしめ能(よく)干(ほし)縄(なは)になひ
持(もつ)なり水に切込(きりこみ)煮ればよき汁になるなり大根(だいこん)のきり干(ほし)もよし
○潮水(うしほ)にて食調(しよくこしら)へやうの事