翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

救荒便覧 - 翻刻

救荒便覧 - ページ 9

ページ: 9

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救(すく)はれける○或(あるひと)曰/事(こと)欠(かく)まじきに事をかく事多したとへば蓼(たて)と いふ草(くさ)は植安(うゑやす)き草なれども屋鋪(やしき)を持(もち)ながらそれさへ事/欠(かく)人 有とて植て見(み)よ蓼(たで)のそだゝぬ土(つち)もなし心がたく【らヵ】こそ事は かきけり 此人/一生(いつしやう)何(なに)にも事かき申さず富貴(ふうき)にて貧(ひん)なる人には 悉(こと〴〵)く恵(めぐ)まれけるとなりきゝんにうゆるも平生(へいぜい)の心掛(こゝろがけ)なきゆゑ  なれば是(これ)をしるす○養恬(ようてん)曰/倹約(けんやく)とは与(あた)ふべきすぢめと親戚(しんせき) 朋友(はういう)困餓(こんが)の人を救(すく)ふ事/分(ぶん)に応じて財(さい)を惜(おし)まず万事(ばんし)奢(おご)りを制(せい) するたぐひをいふなるべし○或曰/金銀(きん〴〵)はたからなり我身(わがみ)の 栄花(えいぐわ)に遣(つか)ふべからず貯(たくは)へおき飢饉(きゝん)等(とう)の時(とき)万人(まんにん)にあたふべき 為(ため)なり○昔(むかし)やつこと云(いふ)事/上下(じやうげ)ともに有(あり)て下々の奴(やつこ)と云は奉公(ほうこう) を能(よく)勤(つと)め太儀(たいぎ)なる事を太儀(たいぎ)と云(い)はず寒(さむ)くして寒(さむ)きつらをせず 一日食をくはずともひだるき躰(てい)なく互(たがい)の話(はなし)にも供先(ともさき)にて命(いのち)を 捨用(すてよう)に立働(たちはたら)かんと広言(くわうげん)しぬ今/大平(たいへい)二百年の久き我人(われひと) 御恩徳(こおんとく)の厚(あつき)にあまへて辛抱(しんぼう)弱(よは)くなりたり前文(せんぶん)に載(のせ)たる明君(めいくん) 賢臣(けんしん)の規戒(いましめ)を守(まも)りて奴(やつこ)にもおとる事なかるべし○或曰/当世(とうせい) 上下ともに穀(こく)を賤(いやし)んじて金を貴(たふと)ぶなり其/心根(こゝろね)は飢饉(きゝん)して米(べい)