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さして手出しせさりしか共猶爰かし古に群
居て道筋あやうかりけるを長太夫憚所なく
城之大手に行向て久留米ゟ使者猿木長太夫
と申者や多賀主水殿に対面申度与云入けれ
は主水頓而門外に出て長太夫か口状を聞届
始ゟ之事共語聞せて急き可然と云に依て長
太夫本之海辺に出て又勘右衛門と同舩春
又曰同日亦肥後国天草之安否を聞ん多免に彼
新冨岡之城代三宅藤兵衛方へ吉田平左衛門
を指遣春平左衛門筑後を出舩して肥前国口
津之沖を盪松に而下りける所に磯之方を見
遣け連は額にクルスといふ物を立猪鎗鈀長
刀を手毎に持たる幾里支丹二三百人兵舩三
十艘斗に取乗我先にと漕来り見る内に吉田
か舟を取廻春平右衛門聊か動春る気色もな
く舟場ゟ顔差出し吾等か舩を取巻は如何成
故そ与問けれは一揆共此程之騒動に付而近
国往来之使者成扁し往先を聞届春は通し申
ましと口々に云平右衛門爰に而事を破らん
与里は奴原に心服させて天草へ通らはやと