翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

亜墨利加漂流記聞 - 翻刻

亜墨利加漂流記聞 - ページ 24

ページ: 24

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 目入位にて一体価銀四匁之由漂客等此物を/喫(ケキ)  吸する夷連の傍らにて見たりしかその呑様は常  用の煙草を二三服喫して後に此物竹の煙管へ  継き込んて煙草の如く喫吸して煙りを腹中え  吸込暫くして其煙りを吐き出し心能けに楽ミ候由 先之香港え着セし翌日何国を当とハなけれとも先上陸し 遠近を徘徊セしに遥かに向ふの方に寺院と覚しく て棟高き壮観の家見えしゆへ彼しこに行て事を 頼んとて漂客五人打連四五町計り歩行申に後ろゟ はるかに追かけて呼ひ招く人有故其人に/随(シタ)ひ宿所に至り し此家裁縫屋商売の下人数多召仕有之易商家也  後に聞しに建縫屋はイキリス国ゟ出見世の商家  にて某といふもの之よし 此人因縁《見せ消ち:屋|哉》深かりけん漂客を一ト方ならぬ深切撫育シ子 弟のことく憐恤を施し諸方の官民豪家の方え引合□漂人に 目を掛け《見せ消ち:奉|給》るべしと頼ミける故彼方ゟ扶助セんと富家 の人々/張臂(ハリヒヂ)に成金銭衣食を被恵《見せ消ち:ま|》饗応し呉候其中 にもジヤデンといふ富家人と/払良察(フランス)の寺院の清僧ビジヨ クといふ人と両人は取訳け懇にいたわり呉候由自走 して衣食満ち足り有財の身と成し故漂客彼地 にてあらゆる栄花の楽しミをもして見たりしとぞ 此ビシヨクといふ清僧も頭は俗と同しく残切なり衣服 も常は俗と同し姿なれとも七日目〳〵の祭日にハ麻の 如き浄衣を着す此衣は侯より恩賜の官服成由是 を着たる時は俗人傍ら近く寄られぬよしなり 此ビシヨク器識卓量衆ニ起たる人成りとそ昔年琉球 の都に三年居たりし迚日本の片假名をよくそらんじ 日本板制の本を持て日本紀州若山はいかに田辺