翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

亜墨利加漂流記聞 - 翻刻

亜墨利加漂流記聞 - ページ 25

ページ: 25

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ハいかにと皇朝の事を委敷申て何角尋問致し候 よし此島漂客ニ和製の品を形見とて懇望せし故 寅吉有合の日本仕立の胴着壱枚与へけれハ返礼之 ため銀子幾許呉候故辞退して再三返しけれとも 強く勧メ呉候ゆへ難黙止してもらひ候由此香港 に四月四日迄凡日数四十日計り裁縫屋方に食客と なつて滞留セし内方々ゟ競ひて毎日呉るよし亦 ビシヨク漂人ニ諭して徒らに遊はんより我方に手習 子供数多あり我教導せんと勧メ呉候得とも漂人等 横文字を習ひ得て御咎あらかんと安事て兎や角 と排して習わざりしが毎度の勧め難黙止若年の 吉松左蔵両人を漂客等勧メて毎日裁縫屋よりて 払良察寺院え手習に通わセ必横文字をバ習べか らず本文字を習ふべしと申含て遣りし由なれとも 何分心中ニ御咎を恐る事故只徒らに□□□して   文字を書覚不申候由唐土の手習小児は朝ゟ昼迄は 頻に素読して声枯る時は水を喫して無寸暇 勤学し昼より晩迄は手習油断セす一励ミ候よし裁 縫屋下男の書なりとて漂人等扇面の書を銘々持 帰り有《割書:下男の書にして 達者に相見申候》裁縫屋の主初メより一方ならず心 添致呉候ゆえ思ひの外に此人の影にて帰朝念願早 く叶ひしなり寅吉先年江戸着の節求ル百人一首 再此節迄持合セ有しを礼謝の心ニ而裁縫屋某え与え けれは其返礼に掛物一幅呉候由にて持帰りあり  此掛ものハ画なり清帝の染筆之よし  本日裁縫屋方にて英夷の咄しに我ら先年日本の  天保某という年通商願に日本の都府え至りし  が御製禁厳敷して浦賀を追帰され薩摩の沖