翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

亜墨利加漂流記聞 - 翻刻

亜墨利加漂流記聞 - ページ 28

ページ: 28

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る案内に随ひ漂客各毛せんの上を履ツをはきなから 勧ミ上り平身低頭して礼を成しけれハ正面の侯 居なからに一揖在余事は通辞役人ゟ応接有り 漂人ハ無言にて控え居る此内に漂客え菓子を賜ふ 各辞儀して取らさりければ側らの官人挟ミ呉たる由  此菓子は大キ成るまんちう成しか中にあんも砂糖  もなくて不味也し由唐人は此もちを甚た賞味  して喰ひ候よし 漂客退ひて長屋の体の所に休息して居る家内国君ゟ 恵ミなりとて漂客え壱人前銭五貫文ツヽ一同呉候よし 公用済而各駕を促し黄昏時に宿え帰る翌日県吏所 より船頭を召出しニ付寅吉壱人早朝に参りしに折 節罪人を刑罰の時に行あひて数人刑罰を見たりと いふ公用今暫暇取候由にて僕隷歓舞奴芝居え案内致 し呉候故見物せしに鳴物唱歌も定りならす舞踊□ 日本言語も不分して面白からずおかしき而已なりし 故一人笑ひを忍びツヽ暫見て役所え帰りけれハ銭三貫 文呉候由此日は差たる公用もなかりしに召出したるハ 彼罪人ともの刑罪を見せん為而已に有之に哉 と覚候由或は此/上海(シヤンハイ)にて方廿間計に構えたる三階迄に造 りし花美の家ゟ招かれし時行て二階に登り窓の 廻り四方に掛たる額を見れハ日本姿の軍兵数多夷 人に召捕れたる図本は乱妨する日本を画たり亦三 階に登りて見るに同しき四方の額に夷人和人を 刑罰する画を掛けて有しゆへ是ハ如何なる事ならん と尋けれは唐人の答に是は其昔し日本ゟ盗賊 此国の端島え押渡り民家を悩まし乱妨セし故当国 王ゟ軍勢を以て召捕り其趣日本え伺せしに日本ゟ