翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

養生長寿秘伝鈔 2巻 - 翻刻

養生長寿秘伝鈔 2巻 - ページ 33

ページ: 33

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【右丁】  平日(へいじつ)の様子(ようす)とは打替(うちかわ)り落涙(らくるい)いたさぬばかり感得(かんとく)  いたし候ゆへ《割書:野老(やらう)義(ぎ)》猶更(なをさら)身(み)にしみ誠(まこと)に時節(じせつ)到来(とうらい)と  有(あり)がたく覚(おぼへ)候 兼(かね)て承(うけたまわ)り覚(おぼ)へ居(をり)候 歌(うた)に    古(いに)しへは心(こゝろ)のまゝにしたかひぬ今(いま)はこころよ我(われ)に    したがへ。との一首(いつしゆ)何(なに)の義(ぎ)とも聊(いさゝか)合点(がてん)参(まい)らず  候 処(ところ)此時(このとき)風(ふ)と心付(こゝろづ)き候は是(これ)までは心(こゝろ)のまゝに随(したが)ひ我(われ)に  負(ま)け病(やま)ひに負(ま)け万事(ばんじ)に負(ま)け候。心(こゝろ)よわれに随(したが)へとは  心(こゝろ)の師(し)とはなるとも心(こゝろ)を師(し)とする事(こと)勿(なか)れと古人(こじん)  仰(をうせ)られ候 心(こゝろ)に克(か)ち我(われ)に勝(か)つ義(ぎ)と得心(とくしん)いたし誠(まこと)に  尊(たう)とき御心(をんこゝろ)ばせと只(たゞ)独(ひと)り感(かん)じ入(いり)候 併(しかし)愚昧(ぐまい)なれば 【左丁】  意味(いみ)たがひ候 哉(や)《割書:野老(やらう)義(ぎ)は》右様(みぎよう)に解(げ)し神道(しんとう)需道(じゆどう)仏(ぶつ)  道(どう)をはじめ諸道(しよどう)悉(こと〴〵)く我(われ)一 人(にん)の為(ため)の御教道(ごけうどう)と発(はつ)  明(めい)いたし心根(しんこん)に徹(てつ)しありがたく即時(そくじ)心(こゝろ)の置所(をきどころ)を転(かへ)  身にさきだつ大事(だいじ)も無之(これなく)と心中(しんちう)決定(けつでう)候 得(へ)ば万事(ばんじ)心(こゝろ)  安(やす)く何(なに)障(さわ)りなき心地(こゝち)いたし野原(のばら)へ出(で)候やうの心  持(もち)に相 成(な)り苦痛(くつう)苦患(くげん)も忘(わすれ)これまでの愚智(ぐち)妄(もう)  心(しん)追々(をい〳〵)顕(あら)はれ昨日(きのふ)までの危(あやう)き事(こと)ども今(けふ)存(ぞん)じ候  得(へ)ば身(み)もふるひ我一人(われひとり)心中(しんちう)歓(よろこ)びあり難(がた)き義(ぎ)限(かぎ)り  無(な)く数々(かず〳〵)の持病(ぢびやう)日々(にち〳〵)に軽(かろ)くなり或(ある)ひは忘(わす)れ数(す)  月(げつ)立(たゝ)ざる内 顔色(がんしよく)常体(つねてい)に相 成(な)り日々(にち〳〵)心地(こゝち)能(よく)朝暮(てうぼ)