翻刻!江戸の医療と養生

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養生長寿秘伝鈔 2巻 - 翻刻

養生長寿秘伝鈔 2巻 - ページ 36

ページ: 36

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【右丁】  節(ふし)白山(はくさんの)奥(おく)に独居(どくきよ)【左ルビ:ひとり】の老翁(らうをう)あり究(きわめ)て道人(どうじん)ならむ  と世間(せけん)の噂(うわさ)承(うけたまわ)り候 得(へ)ども誰(た)れかしたふやうすも  無之(これなく)近辺(きんへん)の人々(ひと〴〵)に尋(たづ)ね候 得(へ)ば翁(をきな)といふ一人者(ひとりもの)に  て 白髪(しらが)の老人(らうじん)なるよし すべてまのあたりにて翁(をきな)  とばかり呼(よ)び候よし承(うけたまわ)り候 得(へ)ば頻(しき)りに相見(そうけん)いたし  度(たく)翌日(よくじつ)早天(そうてん)に出立(いでたち)主従(しう〴〵)両人(りやうにん)白山(はくさん)の麓(ふもと)へ罷越(まかりこ) ̄シ  候 所(ところ)何(なん)の伝手(つて)無(な)く候 得(へ)ば両人(りやうにん)諸(もろ)とも一心(いつしん)不 乱(らん)に登(とう)  山(さん)推参(すいさん)候て案内(あんない)を乞(こ)ひ候 得(へ)ば 《割書:内》何(いづ)れの誰(たれ)なる哉(や)と  尋(たづね)られ候 故(ゆへ) 《割書:外》何国(いづく)何方(いづかた)の誰々(たれ〳〵)と申 入(いれ)候得ば 《割書:内》さ  やうの人物(じんぶつ)此方(このほう)へ参(まい)るべきやう無之(これなく)門(かど)たがひにて有(あ) 【左丁】  らむと 《割書:外》道(みち)を踏(ふ)み惑(まよ)ひ候ゆへ御尋(をんたづね)申 度(たく)と申 入(いれ)候  得(へ)ば 《割書:内》何(いづ)れへ通(とう)るやと 《割書:外》直路(すぐぢ)を参り度(たく)■々(はる〴〵)【注1】  御伺(をんうかゞ)ひに罷越(まかりこ)し候と御答(をんこたへ)申候 得(へ)ば 《割書:内》はる〴〵とは  何国(いづく)ぞ 《割書:外》御同国(ごどうこく)の者(もの)にて候と御答(をんこたへ)申候得ば 《割書:内》国(くに)  の直路(すぐぢ)はいかで通(とう)らざる哉(や)と 一郎¬降(ふ)る雪(ゆき)に神代(かみよ)    の直路(すぐぢ)埋(うづ)もれておき臥(ふし)ごとに踏(ふみ)惑(まど)ひける。斯(かく)  認(したため)一郎(いちらう)さし出(いだ)し候 得(へ)ば 《割書:内》時(とき)ならずいかに雪(ゆき)ふる哉(や)  一郎¬爰(こゝ)にのみいつしか降(ふり)て積(つ)む雪路(ゆきぢ)ふみ分気(わけ)    たまへ神(かみ)のなさけに。 かく読(よみ)みてさし上(あげ)候 得(へ)ば  通(とう)れとの仰(おう)せにて一間(しとま)の御居間(をんいま)へ通(とう)り候 得(へ)ば たばこ 【注 遥ヵ】