翻刻!江戸の医療と養生

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養生長寿秘伝鈔 2巻 - 翻刻

養生長寿秘伝鈔 2巻 - ページ 41

ページ: 41

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【右丁】  楽(らく)悉皆(しつかい)自心(じしん)独(ひと)り知之(これをしる)故(ゆへ)に古人(こじん)心(こゝろ)は万法(ばんほう)の根元(こんげん)とのた  まふよし眼前(がんぜん)に野老(やらう)明白(めいはく)の証人也(せうこなり)後世(こうせい)の人 順逆(じゆんぎやく)苦(く)  楽(らく)万事(ばんじ)夢幻(ゆめまぼろし)成事(なること)を知解(がてん)し身(み)の一大事(いちだいじ)に心(こゝろ)をよ  せ自然(しぜん)の清浄地(せうじやうち)に至(いた)らむ事(こと)を願(ねが)はるべし皆(みな)是(これ)  道義(どうぎ)に本(もと)づかむ便(たより)にも成(な)らむかと愚(をろ)かなる拙(つた)なき文(ぶん)  筆(ひつ)もわすれ斯(かく)書記(かきしる)し置(をき)候 返(かへ)す〴〵も皆(みな)自我(じが)  自得(じとく)して自病(じびやう)を除滅(めつ)し不 老(らう)不 死(し)の身(み)と成(な)れ  との義 他事(たじ)無之 聖(せい)人曰 吾(われ)博(ひろ)く学(まな)び識(しる)とおもふは誤(あやまり)也  一(いつ)以(もつて)貫之(これをつらぬく)と宣(のたま)ひ候 由(よし)大 道(だう)には仁義(じんぎ)の名(な)も無之(これなく)皆(みな)自然(しぜん)智(ち)  得(へ)させむとの御慈海誨(ごじくわい)に候へば広学(くはうがく)多智(たち)也 共(とも)人を導(みちび)き        (                  じひ おしへ) 【左丁】  世(よ)の為(ため)なる志(こゝろざし)なきは無益(むゑき)の人に候 知識(ちしき)も悟道(ごどう)発明(はつめい)す  と云(い)へども衆生済度(しゆぜうさいど)の志(こゝろざし)無(な)きは聲聞心(しやうもんしん)と申 由(よし)宣(のたま)ひ候  斯(かく)言(もふす)《割書:野老》文盲(もんもう)拙(つた)なきを必(かなら)ず侮(あなと)られまじく候 一《割書:野老(やらう)》如(ごと)き愚知(ぐち)文盲(もんもう)の者(もの)も真実(しんじつ)此身(このみ)の大事(だいじ)を思(おも)ひ  入(い)る志(こゝろ)ざし深(ふか)ければ何(なに)の造作(ぞうさ)もなく此身(このみ)この儘(まゝ)  直(ぢき)に真楽(しんらく)を得(へ)安心(あんしん)せむ事(こと)疑(うたが)ひなき事(こと)を云(い)ひ  顕(あら)はし残(のこ)さむ為(ため)のみ余事(ほか)無之(これなく)候 古人(こじん)云(いわく)山(やま)高(たか)  《振り仮名:故不_レ貴  以_レ有_レ樹為貴。|きがゆへたつとからず きあるをもつてたつとしとす》《振り仮名:人肥故不_レ貴  以有智為貴。|ひとこへたるがゆへたつとからす ちあるをもつてたつとしとす》  と広学(くはうかく)多才(たさい)にして古今(こゝん)唐土(もろこし)天竺(てんぢく)の事(こと)をも  わきまへ魚(うを)鳥(とり)虫(むし)獣(けだもの)草(くさ)木(き)石(いし)砂(すな)まで都(すべ)て人の知(し)ら