翻刻!江戸の医療と養生

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養生長寿秘伝鈔 2巻 - 翻刻

養生長寿秘伝鈔 2巻 - ページ 59

ページ: 59

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【右丁】  の家々(いへ〳〵)には下臣(かしん)の内(うち)志(こゝろざし)ある士(し)をゑらみ附人(つけびと)とし或は  友(とも)をゑらみ土地(とち)をゑらまれしとこそ 幼稚(ようち)より  善悪(ぜんあく)邪正(じやせう)慈悲(じひ)無慈悲(むじひ)実(じつ)不 実(じつ)を正(たゞ)し善事(ぜんじ)  実事(じつじ)慈悲心(じひしん)成(な)る時(とき)は賞(せう)し悪事(あくじ)不 実(じつ)無慈悲(むじひ)な  る時(とき)は急度(きつと)糾明(きうめい)し起臥(きぐわ)に邪正(じやせう)を正(たゞ)し養育(よういく)い  たすこそ真(しん)の慈愛(じあい)にて是(これ)又(また)親(をや)の慈悲(じひ)なり幼(よう)  稚(ち)無欲(むよく)なれば善悪(ぜんあく)のわきまへ無(な)く我(わ)が気質(きしつ)  の生(うぶ)の儘(まゝ)の所作(しよさ)なるに皆(みな)眼前(がんぜん)の愛(あい)に溺(をぼ)れ其(その)  好(この)む所(ところ)にまかすよりして我(われ)知(し)らず 気随(きずい)我儘(わがまゝ)に  成(な)り成長後(せいてうご)不 義(ぎ)不妙法(ふによほう)ものとなりて 不 孝の(こう)汚(を) 【左丁】  名(めい)を受(う)くるも全(まつた)く親(をや)の不 実(じつ)にて只(たゞ)眼前(かんぜん)の愛(あい)に  ほだされ悪業(あくがう)邪行(じゃげう)も免(ゆる)し理非(りひ)をも分(わか)たず全(まつた)  (             わざ よこしま)  く皆(みな)親(をや)祖父(ぢゞ)祖母(ばゞ)の愛(あい)は愛(あい)にはなくて銘々(めい〳〵)楽(たのし)みにお  ぼれ成長(せいてう)行末(ゆくすへ)を思(おも)わざる也 是(これ)を愛(あい)とやいはむ成(せい)  長(てう)し不 孝(こう)たりとも当人(とうにん)罪(つみ)重(おも)からず養育(よういく)不 実(じつ)  の作(な)す所(ところ)なり亦(また)今時(いまどき)は出産(しゆつさん)して母(はゝ)の乳(ち)ありながら  乳母(うば)を以(もつ)て養育(よういく)せる事(こと)親(をや)の不 実(じつ)にて愛(あい)も知(し)らざ  るなり高位(かうい)高禄(かうろく)大身(たいしん)たりとも母(はゝ)の乳(ち)は出生(しゆつせう)に与(あた)  へし所(ところ)の天扶持(てんふち)なれば無上(むじやう)の良薬(りやうやく)なり然(しか)るに与(あた)  ふ所(ところ)の扶持(ふちを)あたへざるは何(なん)が故(ゆへ)成(なる)ぞ親(をや)自己(じこ)の身愛(しんあい)名(めう)