翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

養生長寿秘伝鈔 2巻 - 翻刻

養生長寿秘伝鈔 2巻 - ページ 64

ページ: 64

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【右丁】  て分別(ふんべつ)思慮(しりよ)を以(もつ)てよくせんと思(おも)はゞ沙(いさご)をむして飯(はん)と  成(な)さんとするが如(ごと)し千載(せんざい)を経(ふ)るとも成就(じやうじゆ)すべか  らず儒家(じゆか)にて要書(ようしよ)は大学(だいがく)中庸(ちうよう)弐巻(にさつ)なり皆(みな)自(をの)  己(れ)に求(もとめ)て工夫(くふう)を成(な)し私知(しち)に染(そま)ざる不顕(ふげん)の至徳(しとく)を  (                                          あらわれず)  了知(りやうち)し充(みた)しめよとの尊教(そんけう)也 至徳(しとく)は至心(ししん)也 直心(じきしん)也  (  さとりしる)  たとへ一切(いつさいの)経書(けいしよ)を諳(そらん)じ聖人(せいじん)の行跡(げうせき)をうつすと云(い)へ  ども聖意(せいい)を自得(じとく)せざれば一 句(く)一 言(ごん)も真意(しんい)を得(う)る  (      せい人のこゝろ)  事(こと)あたはず神儒(しんじゆ)仏老(ぶつらう)の諸書(しよしよ)皆(みな)是(これ)心性(しんせい)を自得(じとく)  (                                             みづからうる)  させむとの道器(どうき)にて文(ぶん)は跡(あと)有(あ)りと云(い)へども道(みち)は跡(あと)  (            みちうつわ)  なく形(かたち)なし《振り仮名:以_レ言不_レ可_レ宣|ことをもつてのぶべからず》。と 言外(ごんぐわい)教外(けうげ)一 字(じ)一 句(く)を 【左丁】  借(か)らざればまた難(かた)ふして易(やす)く安(やす)ふして難(かた)し急々(きう〳〵)  自心(じしん)に向(むかつ)て見聞(けんもん)覚知(かくち)手(て)を挙(あげ)足(あし)をはたらくは何(なに)  ものゝ所為(しよい)か暫時(ざんじ)免(ゆる)さず是(これ)を見究(けんきう)すべし我(わ)が  (                                  みきわめ)  一大 事(じ)是(これ)なり常(つね)に心気(しんき)を臍下(さいか)に治(おさ)め立居(たちい)起(き)  臥(ぐわ)行歩(ほこう)飲食(いんしょく)の間(ま)も打 置(をか)ず如何成(いかなる)か是(これ)見聞(けんもん)覚知(かくち)の  (      あるく)  主(あるじ)と疑(うたが)ひ探(さぐ)るを不断座禅(ふだんざぜん)動中座禅(どうちうざぜん)と云(い)ふなり  (                               うごくうちざせん)  広学(くわうがく)多才(たさい)と云(い)へども信心力(しん〴〵りき)無(な)きもの決定(けつでう)せむこと  及(およ)ばす文盲(もんもう)無忽(ぶこつ)にて信力(しんりき)強(つよ)きもの決定(けつじやう)した  る徒(ともがら)多(おう)ければ難(かた)からず安(やす)からざる也 我(わ)が此(この)身(しん)  (                                                 からだ)  体(たい)見聞(みきゝ)言語(ものいふ)何(なに)ものゝ所為(しよい)成(なる)ぞ急々(きう〳〵)一 決(けつ)すべし