翻刻
あらものうしのときまいり
こひとうらみとねた
ましと
三つのかな
わにろうそくの
もゆるおもひも
むなかけの
かゝみにみちは
てらせどもこゝろはくらき
かわぎしづたいたゞの
やくしのならひたる
あきは
のみやのしん〳〵としげる一きのしんぼくへくぎをうちける
【おとよ】
なむあきはさま【南無秋葉様】
きめう
てう
らい【帰命頂礼】
〳〵
【一方おとみは…】
おとみは
まいよものゝ
けにてせめ
なやまさるくつう
ふしぎなりけるあり
さまなり
おとみがはゝかい
ほうする
きんしよの
かみさま
みまいにくる
現代語訳
ああ、もの憂い丑の刻参り。恋と恨みと嫉妬とが混じって...
三つの金輪に蝋燭が燃える思いも、胸にかけた鏡に道は照らされるけれども、心は暗い川岸沿い。ただの薬師の習いである秋葉の宮の深々と茂る一木の神木へ釘を打ち込む。
【音代】
「南無秋葉様、帰命頂礼」
【一方音代は...】
音代は毎夜物の怪によって責め苛まれ、苦痛に満ちた不思議な有様である。
音代の母が介抱する。金精様(男根神)が見舞いに来る。