翻刻
アヨツペ夷鎧の名なり按るに危き器と云訓なるべしれい木と皮を
合せて作る兜は夷製の物を見す本邦器を用ゆ戦争の時は
礼法もあるよし軍をトミと云挑の訓略なるべし
一北夷地トウベツ首長シリメキシユ【シリシテキシユ?】甲冑拾余を蔵す其中に異鎧
壱領あり閲するに緋縅と見ゆ其製古様殆類ひなき美
製次年画人春田静甫正応五年の写今様打掛鎧の図を
見せて云是延喜兵庫寮の記に所載打かけ鎧の図なり今は
絶てなしとなん右の異鐘類年を経し故に破損多しと
いへとも古の打かけ鎧なり蝦夷鎧は打かけ鑓の状を伝て
夷製すと見へたり