池上家資料は、高遠町西高遠鉾持町で酢・醤油などの醸造販売を生業とした商家に伝わった資料である。 現在、池上家は「伊那市民俗資料館」として公開されており、江戸時代の町家や内部に展示されている生活用具や商売道具を通して、当時の商家の暮らしを今に伝えている。 池上家の祖先は元々、甲州武田家の番匠であったと言われているが、江戸時代初期からは代々鉾持町丁代として、或いは町名主として、高遠城下の町方行政の運営に深く関わっていた。池上家資料の大部分は町方支配に関する資料であり、江戸時代中期から明治初期までの間に高遠城下で起こった種々の事柄に関することは、ほとんどこの資料の中に見出すことが出来ると言っても過言ではない。